5月20日の夕方、有事の際に指定避難所となる、染井野小学校の防災倉庫と防災井戸を、実査・見学する機会がありました。小学校の防災倉庫は学校の建物の一部に組み込まれ、外気の気象に影響を受けない強固なもので、スペース的にも余裕のあるように窺えました。
備蓄品は、佐倉市の他指定避難所と同一の内容です。現在の備蓄品の一例としては、
アルファー米は1,350食(2.7食/1人※)、
クラッカーは490パック(1パック/1人※)
であり、すぐにも底をつく在庫量にすぎません。
また、非常用排便袋は、2,400枚(4.8回/1人※)、停電時に稼働する発電機、投光機もそれぞれ1台ずつでしかなく、大きな体育館や空き教室・廊下を照らすには、不十分だろうと思われます。
(※:この避難所の収容人員を500人と想定した場合です)
防災井戸は、小学校校舎の外の小屋の中に設置されています。停電時には非常用発電機でポンプを回し、水を汲み上げる仕組みです。最低限の燃料は備蓄されていますが、その後は、佐倉市と提携関係を結んでいる業者から供給を受けることになっています。ただ、震災時に継続的かつ安定的な供給が可能かどうかは、未知数であると感じました。
地下70mから汲み上げる井戸の蛇口は2個用意されていますが、大勢の方が汲みに来た場合には、長い行列になりそうです。佐倉市水道局による定期的な水質検査が行なわれており、飲料水としての水質には問題無さそうです。なお、避難所に用意されている浄水機で、プールの水をろ過することも考えているとのことでした。
以上、避難所の備蓄品は決して潤沢ではなく、短期間のうちに在庫がなくなる 可能性が高いことを、改めて認識いたしました。大きな地震が発生した場合には、ライフラインの停止・途絶も予想され、発災後3日間~1週間は、支援物資が来 てくれることは期待しない方が良い、とされています。
各家庭におかれては、少なくとも1週間分の、
食料・飲料水・携帯トイレ・常備薬、卓上コンロ・懐中電灯・手提げランプ(ランタン)を、備蓄することが、不可欠ではないでしょうか?